五術

季刊五術より その1

陽政道氏より、香草社で発刊していた「季刊五術」の記事を提供いただいた。

私も過去読んでいたが、改めて読み返すと、結構良い記事である。

一般の方は、もう入手できないでしょうから、ここでいくつか紹介していこうと思う。

 

子平・紫薇の象意(命)】  佐藤六龍著
(季刊「五術」平成6年12月号から抜粋 前篇)

初等科の女性の方から、次のような話がありました。
「かりに私が夫をえらぶ場合(占うという意)、紫薇推命はいろいろ
の星があり、星そのものに性情があるから、すごくわかりよいですね。
それに対して子平推命や他の推命は紫薇のようなはっきりとした星
の性情がないからむずかしいですね。やさしい男性が望みなら天同星
の人を、廉貞星の人はきついからさけますし、明るく男性的な人がよ
いなら太陽星を、とすればよいのですものね」
これは、初等科の方だからもちろんこれでよいのですが、正しくは、
このように簡単にはいかないのです。
紫薇斗数は、星の廟陥(俗にいう吉凶)はありますが、そのまえに、
星そのものの本来の吉星凶星・その象意(一般的な意味のよい象意、
わるい象意)があります。ここらが、初心者にとって、やさしいわか
りやすい、ということになるのでしょう。
それに対して、子平推命は喜神の比劫、忌神の比劫という分け方はあ
っても、比劫そのものの吉凶や一般的な意味のよい象意わるい象意と
いうのがありません。
廉貞星は廟陥の前に、きつい、わるいといえますが、比劫は喜忌をき
めなければ、まったく象意というのはでてこないのです。
比劫忌神だからはじめて、強引すぎて自我がつよく、女性からみると
夫としてはきつい、わるいということになるのです。
比劫喜神ならば、落ちつきがあって、行動力があり、女性からみると
夫として男性的で明るいということになります。
こうした点が初等科の人からみますと、前述のような言になるのです。
これはこれでよいのです。しかし、いちばん重要な点が見のがされて
いるため、正しい五術上からは困ったことになるのです。