五術

測字のお話(6)

其の1
これは邵康節の梅花心易からきた言葉で、字を書いて占うのではなく、事物を用いて字の代わりに占う法です。
いろいろありますが、人や物を用います。子供なら「子」、女なら「女へん」というように。
ある人が銭を手に持ち、その銭を机の上において、その銭の上に彫ってある「順」の字を指さして婚姻を問いました。
占者は、「もう婚姻はすでに調っている」と、断じました。
その理は「銭はまるいもの。しかも真ん中が四角にあいている。外円内方は天地交泰の意で、すでにまとまっている
ことを意味しています。
問うた人は、そのとおりです。実は財を問うたのですが―と。
占者は「財は二、三分あるだけ、銭の形のごとく外は実、内は虚である(銭はまるく、真ん中が四角で穴があいている)。
嫁入りの資材はあるだろうが、あまり多くないはず」と。
「順」の字は最初に三本書く、希望の「願」の字の「頁」は、「順」の字の最後に書く、ゆえに、あなたの願いの財は三分であると。

其の2
ある人が「芍」の字を書いて病人の吉凶を問いました。
占者は、「これは年の若い女性であろう。それは『廿』の字が見えるから、二十歳前後であろう」と。
問うた人は、「まことにそのとおり。病人は二十歳である」と。
この病人は「黄旛・豹尾」の凶殺を犯したから、どうして生きていられることができようか?と。
これは方位の神殺で黄旛殺・豹尾殺という凶方が「芍」の字に出ていると考えたのです。
「芍」の上のかんむりが「黄旛殺」の黄、下の字が「豹尾殺」の豹の字の右にあたります。 
さらに、この「芍」は、花月の女象で、「花残月が欠ける象で、生きながらえられません。(これは
「花」の字が半分欠けた字、「残」の右側の字にあたります。つまり花(女形)」が欠け、残(そこな)
われるとみたのです。

次回より陽政道氏にまとめていただいた子平薬食開運法を連載します。