五術

子平行運開運法(第1回)

今回から4回にわたり、子平行運開運法(薬食開運法)について整理したものを

公開いたします。(陽政道氏にまとめてもらいました。)

子平行運開運法とは、四柱推命の年運に対して、その年運の喜忌作用を、
薬食の五行によって扶抑しようとするものです。
食物・薬物によって「避凶趨吉」(吉兆を増し、凶兆を抑えること)を
求める方法で、奇門遁甲の造作法に匹敵すると言われています。

子平の命式で、日主甲が弱い場合、弱い原因を断つというのが、透派洩天機
の考えであり、弱い甲日主を強めるというのが滴天髄の考え方です。
この薬食では、行運甲が弱い日主甲を助する作用を更に強めるという考え方
を用います。

子平年運の六親の作用を医的に解釈すると次のようになります。
 比劫の運では、陽気が上へ上へと昇る升的現象が起こるとし、
  比劫の喜運では、升的現象により、頭がはっきりします。心身共に好調になる。
  逆に、忌運では、のぼせて軽挙妄動にはしったり、血圧が上がります。
 食傷の運では、陽気が外に散る散的現象が起こるとし、
  食傷の喜運では、余分な気が外に出て、こまめに動くようになる。
  逆に 忌運では、お節介になったり、出しゃばるようになります。
 財の運では、陽気が調和して、気的現象が起こるとし、
  財の喜運では、気(調和)的現象により、処理能力が出てきます。
  逆に、忌運では陽気が滞り、やる気がなくなる、無気力になります。     
 官殺の運では、陽気が下がる降的現象が起きるとし、
  官殺の喜運では、降的現象により、血圧が下がる等心身がうまくいきます。
  逆に忌運では、精神が萎縮します。引っ込み思案、気力を失います。
 印の運では、陽気が内に籠り充実する収的現象が起きるとし、
  印の喜運では、収的現象により、心身が充実する。
  逆に忌運ではスケールが小さくなります。甘ったれや依頼心が強くなります。

六親の日主に対する作用は干関係で更に細分化して考えられます。
 比劫には助・比・劫の作用があります。
 比は競争する、親しむ。
 助は助け、援助。
 劫は財を剋する。
 食傷には秀・食・傷の作用があります。
 秀は日主が生じて有用となる。
 食は日主が生じて、財を生じる。
 傷は日主が生じて、官を剋する。
 財帛には財・抗・合の作用があります。
 財は日主が剋して、日主か財にメリットのあるもの。
 抗は日主が剋すが、どちらにもメリットのないもの。
 合は日主が剋す関係で、干合の関係
 官殺には官・殺・合の作用があります。
 官は日主を剋すもので、日主か官にメリットのあるもの。
 殺は日主を剋すもので、どちらにもめりっとがないもの。
 印綬には印・縦・倒の作用があります。
 印は日主を生じて、日主か印にメリットのあるもの。
 縦は日主を生じてかえって損ねるもの。
 倒は日主を生じて、食を剋するもの。

次回に続く